SIMカードには普通のSIMカードとeSIMというものがあります。eSIMはSIMカードが必要のないシステム。SIMカードの抜き差しがなく即日開通できるのが魅力です。
元々デメリットが大きかったですが、IIJmioの新プラン「ギガプラン」の登場により楽天モバイルと組み合わせることにより通信料金が下げられるというメリットが出てきました。
eSIMのメリットデメリットを解説します。
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そもそもeSIMとは?
スマートフォンでモバイル通信するためにはスマホのSIMトレイを引き出し、SIMカードをいれる必要があります。しかし、eSIMならその必要はありません。物理的なSIMカードが必要ないのです。これによりネット上でスマホの通信契約する場合もSIMカードの到着を待つことなく行うことができます。
基本的にeSIMにメリットは少ない
結論からいうと、eSIMか普通のSIMカード(nanoSIM等)をどちらか選択できる場合は普通のSIMカードを選択したほうが良いです。
ただ、私はeSIMを楽天モバイル とIIJmioの2社契約しています。それはeSIMを契約する必要があったからです。
eSIMを契約すると良い場合というのは、
- eSIMしか使えない機種(例えばRakuten MiniやRakuten BIG)でモバイル通信したいのでeSIMを契約する必要がある
- 即日開通したい、する必要がある
- DSDVしたいがeSIMが必要(例えばiPhoneシリーズやPixelシリーズ)
主にこの3つです。私の場合はこの1番と2番でした。
1番の場合は当然eSIMを使うしかありません。
上の条件をご覧いただけたらわかる通り、eSIMは契約する必要がある場合のみ契約するものなのです。物理的なSIMカードとeSIMどちらか選べるのなら少なくとも現在はeSIMを選ぶメリットはないかと思います。
デメリット
デメリットから紹介します。
eSIMに対応しているスマホが少ない
そもそもeSIMに対応しているスマホが少ないです。以下にeSIM対応機種を挙げてみます。
Pixelシリーズ
- Google Pixel 4
- Google Pixel 4 XL
- Google Pixel 4a
- Google Pixel 4a(5G)
- Google Pixel 5
iPhoneシリーズ
- iPhone 12
- iPhone 12 mini
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro MAX
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone XR
その他
- Rakuten BIG
- Rakuten Mini
- AQUOS sense4 lite
- OPPO A73
- Huawei P40 Pro 5G
これを見てもわかる通り、Pixel、iPhoneが多くを占めています。私が確認したところその他機種は5台程度です。しかも、この5機種の内のRakuten BIGとRakuten Miniは楽天モバイルから専売されているeSIMのみに対応している機種です。
ということでほとんどのAndroid機種はeSIMに対応していません。
少ないということはeSIM対応機種→eSIM非対応機種への機種変更の手間が1つ増えてしまいます。普通のSIMカードなら機種間で挿し替えるだけでいいわけですから。
機種変更(eSIMの挿し替え)に手数料と手間がかかる
機種変更の手数料は痛いですね。例えば楽天モバイルでは3300円、IIJmioでは220円かかります。
楽天モバイル では無料になりました。詳しくは楽天モバイルでSIMカードの再発行手数料が無料に変更! eSIMが使いやすくなった!という記事に書いてあります。
普通のSIMカードでは普通必要のないお金です。特に楽天モバイルの3300円は高いです。これが1番のデメリットです。
また、普通のSIMカードなら自由に自分で挿し替えが可能なので機種変更も楽ですが、eSIMの機種変更はアプリを介してしなければなりません。ただ、楽天モバイルのeSIMをRakuten MiniからPixel 4aに移す方法という記事に書いてありますが、手間がかかりますが難しくもありません。
eSIMを取り扱うのは楽天モバイル、IIJmio、BIC SIMくらい→増えてきました!
と書きましたが、音声SIMならさらに選択肢が狭まりキャリア3社と楽天モバイル のみ。選択肢が少ないのは痛い。
→Linemoやワイモバイルなどでも音声eSIMを取り扱い予定ありになりました。
何故取り扱いが少ないのが良くないかというと機種がeSIMとnanoSIMのデュアルSIMならまだ良いですが、例えばeSIMオンリーのRakuten MiniやRakuten BIGなどの機種で音声通話したければ楽天モバイル しか選択肢がほとんどないということになります。
→Linemoやワイモバイルなどでも音声eSIMを取り扱い予定ありになりました。
逆にeSIMオンリーの機種はあまりオススメできないということになります。
メリット
散々デメリットを書きましたが、一応メリットはあります。
2021年4/1から申し込みスタートのIIJmioの「ギガプラン」の誕生でDSDVによる通信費削減のメリットが出てきました。
即日開通できる
私はeSIM対応機種の元々楽天モバイルで販売されていたRakuten MiniをIIJmioのeSIMを契約しましたが、すぐに開通できました。物理的にSIMカードが必要ないのですぐに開通できるのがメリット!
楽天モバイル の音声SIMもIIJmioよりは時間がかかるでしょうが、即日開通できます。
私はRakuten Miniの楽天モバイル回線をPixel 4aに移して使っていますが、これもすぐに開通できました。機種変更もそこまで手間はかかりません。詳しくはこの記事に書いています。
ただ、開通にはWi-Fi環境とQRコードを読み込むためにeSIMを使う機種以外にパソコンや他のスマホが必要です。パソコンや他のスマホに表示されたQRコードを読み込むため。ここだけは注意!
キャリアとの併用(DSDVで)で通信費を下げられる(iPhoneやPixelシリーズなどで)
Androidスマホでは一般的になってきた2枚SIMカードを挿して、通信費を抑えるやり方があります。いわゆるDSDV(DSDSも)というもの。
私は格安SIMの電話の質に不安を覚え、電話の回線はDocomo、ネットの回線は格安SIMという構成でスマホを使っています。
ただ、iPhoneやPixelシリーズはeSIM+nanoSIMという構成なので、DSDVをしたい場合nanoSIM+nanoSIMで使うことができません。
なのでiPhoneやPixelなどでDSDVがしたい場合はeSIMを使うしか基本的にないということになります。
例えばPixel 4aをNanoSIMをソフトバンクの回線で使い、eSIMの枠をIIJmioという構成で使うことによりスマホのネット代を下げることも可能。iPhoneやPixelシリーズでDSDVをして通信費を下げたいならeSIMを使いましょう。
また1つのSIMを楽天モバイル、もう1つをIIJmio「ギガプラン」のeSIM構成もおすすめ。楽天モバイル単体で運用するより安くなります。
5万円以下で買えるeSIM対応オススメ機種!
ここではコスパの良いオススメ機種を紹介します。紹介のスマホはIIJmioや楽天モバイルの回線どちらにも対応しています。
iPhone SE(第2世代)
iPhoneでありながら5万で買えるコスパの良さが素晴らしいです。性能はカメラ以外はiPhone 11と同等です。
5万円以下で買えるeSIM対応機種ではこれがiPhone SEが1番性能が高いです。
残念なところはカメラのレンズが1つで超広角カメラが使えないところ。バッテリー容量が少ないので電池持ちが不安なところでしょうか。
安くiPhone SEを買う方法はIIJmioでiPhone SEの未使用品を選ぶことでしょうか。
それかApple Storeで購入し別途IIJmioや楽天モバイルの回線を契約するのもありでしょう。
Pixel 4a
5万円以下のスマホの中ではトップクラスのカメラ性能を誇るのが、Google純正スマホのPixel 4aです。ここの記事でも書いていますがカメラの夜景モードが本当に優秀です。夜景撮影ならハイエンドスマホに勝るとも劣らずです。
SoCも性能の良いSnapdragon 730Gでディスプレイは有機EL。ストレージもたっぷり128GBあります。あと軽い! SIMフリースマホに珍しいおサイフケータイ機能もあります。
残念なところは超広角カメラと防水防塵性能がないこと。あと、電池持ちが最近のスマホの中では良くないところでしょう。
購入はGoogle Storeかソフトバンクで販売しています。Google Storeで購入しIIJmioや楽天モバイルの回線というのもありですね。
Pixel 4aの関しては色々記事を書いていますので、良かったらご覧ください。
Rakuten Hand
楽天モバイルから販売されているスマホ。2万円で、
- Snapdragon 720G
- メモリ4GB、ストレージ64GB
- おサイフケータイ
- 有機ELディスプレイ
- 防滴防塵
と色々揃っているスマホ。eSIMオンリーなのとMicroSDカードが使えないことだけが弱点。楽天モバイルでめちゃくちゃポイント還元されているのでかなりオススメ。
AQUOS sense4 lite
楽天モバイル から発売されたSHARPの最新スマホAQUOS sense4 liteはかなり優等生なスマホです。
SoCはSnapdragon 720GでRAMは4GBで普段使いにストレスの全くない性能。Snapdragon 720GはRedmi Note 9Sと同じSoCなのでXiaomi Redmi Note 9Sのベンチマークをテスト!という記事を参考に見てください。
バッテリー容量と4500mAh以上あり電池持ちに不安なし。防水防塵性能とおサイフケータイ性能もあります。SIMフリーで防水防塵とおサイフケータイが揃っている機種は珍しいです。
残念なポイントはカメラに超広角カメラがない(望遠カメラはある)ことくらいでしょうか。
楽天モバイル専売モデルですが、商品だけ購入してIIJmioの回線を使うなんてこともできます。当然楽天モバイルで通信契約するのもありです。
まとめ
eSIMは、
- eSIMにしか対応していない端末でモバイル通信をしたい
- 即日開通したい
- DSDVをして通信費を下げたいが、機種がnanoSIMとnanoSIMに対応していない。nanoSIMとeSIMの仕様
人向けです。この記事を参考にeSIMのことを理解してeSIMを契約していただけたらと思います。
紹介したeSIM取り扱いの通信サービス↓