Fire HD 10(2019)を使用して数日が経ちました。使用感は素晴らしく、操作していてストレスを感じることは全くありません。1万円台の端末とは到底考えられない程の操作感があります。ただ、個人的な所感では客観的な性能を表すことはできません。というわけで今回はベンチマークソフトでFire HD 10の性能をみていきたいと思います。
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そもそもベンチマークとは?
簡単に言うとベンチマークはスマホやタブレットの性能を計測するテストです。基本的にその数値が高い程、高性能ということになります。
今回はGeekbench3と3DMarkというアプリ。そしてHTML5のWebベンチマークを使用しました。
Fire HD 10のSoC
Fire HD 10のSoC(チップ)は台湾の半導体メーカーMediaTek社のMT8183です。
Android端末にはQualcomm社製のチップがよく搭載されています。もしAndroid端末で3Dゲームをゴリゴリとプレイしたい場合はQualcomm社の800番台のチップのスマホを選ぶのが無難です。
一方、MediaTek社製のチップは安価なAndroidスマホによく搭載されています。Qualcomm社製のチップと比べると性能が落ちる印象ですが、安価ながらもそこそこの性能があります。
今回Fire HD 10に搭載されたMT8183は前モデルのMT8173と比べて30%高速化されているとのこと。果たしてどれだけ性能が上がったのでしょうか。
比較端末
今回Fire HD 10と比較する端末は、
- ZenFone4(Snapdragon 660)
- ZenFone3(Snapdragon 625)
- Fire HD 8(MT 8163)
です。()の中はチップ名となります。
Snapdragon660はミドルハイ寄りのミドル、つまり中の上。Snapdragon625はローエンド寄りのミドル、つまり中の下。そしてMT8163はローエンドとなるかと思います。
この3端末と比較してFire HD 10がどのくらいの位置にあるかを探ります。
ベンチマーク
ベンチマークアプリはAmazonアプリストアからダウンロードしています。つまり、比較端末のスマホもAmazonアプリストアからアプリをダウンロードし、アプリのバージョンは揃えてあります。有名なベンチマークアプリAntutuを今回使用していないのは、Amazonアプリストアのバージョンがあまりに古いためです。ちなみにGeekbench もiOSやGoogleのアプリストアでは5まで出ていますが、今回はAmazonアプリストアの3を使用しています。
よってスコアの出方がネットでよく出回っているものと違うかもしれませんが、ご了承ください。
Geekbench 3
Geekbench 3はCPU性能を計測するアプリです。
上からFire HD 10、ZenFone4、ZenFone3、Fire HD 8です。Fire HD 10のシングルコアスコアは1516、マルチコアスコアは6277となりました。
1番高いスコアが出たのはZenFone4です。しかし、Fire HD 10のスコアはそれに肉薄しています。またZenFone3のスコアに差を付けていることは注目に値するかと思います。それにしてもFire HD 8のスコアは驚くほど低いですね。
3DMark
3DMarkはグラフィック性能、つまりゲーム性能がわかるアプリです。CPU性能では良い結果を出したFire HD 10ですが、グラフィック性能はどうなるのでしょうか。
上からFire HD 10、ZenFone4、ZenFone3、Fire HD 8です。
ここでもZenFone4が1番高いスコアとなりました。Geekbench 3に比べてFire HD 10とZenFone4との差が広がりました。やはりMediaTek製のチップというで少々ゲーム性能は落ちるという印象です。そもそもZenFone4もゲーム性能は高くなく、参考程度ではありますがiPad mini5は8万点近いスコアなので3Dゲームに適性があるとは言いがたいです。
ただ、ZenFone3のSnapdragon625とはかなり差を付けています。軽いゲームなら全く問題なくゲームが出来そうです。また、Fire HD 8の3倍以上のスコアとなっています。Fire端末でゲームをしたい人はFire HD 10が無難でしょうね。
HTML5 webベンチマーク
これはアプリではなくウェブ上で計測するもの。参考程度にみてください。
AntutuBenchmark
私ではありませんが、海外のYouTuberさんがFire HD 10のAntutuBenchmarkのスコアを計測しています。10万点超えしているようです。
Fire HD 10はミドルハイ寄りのミドルスペック!
個人的にベンチマークのスコアは使用感通りの結果となりました。ブラウジングやゲーム以外のアプリは全くストレスなしですし、軽いゲームなら全く引っかかりを感じることなくプレイできます。ただ、3D性能を必要とするゲーム、例えば荒野行動などは少し重さを感じてしまうかもしれません。しかし、Amazonアプリストアのゲームはスペックの低い端末でもプレイできるものが多いはずなので、心配するほどではないでしょう。
感じたことは1万円台の端末とは思えない性能があるということでした。
次の記事ではFire HD 10の総合レビューをしたいと思います。
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